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心のたねを言の葉として

来秋の憲法改正実現に今国会が試金石 代表質問で「覚悟」「本気度」 2023/10/25

来秋の憲法改正実現に今国会が試金石 代表質問で「覚悟」「本気度」
2023/10/25 産経新聞

 

憲法改正への意欲に重ねて言及する岸田文雄首相に対し、改憲論議で存在感を示す日本維新の会と国民民主党は25日の代表質問で、首相の「覚悟」や「本気度」を尋ねた。首相が来年9月までの自民党総裁任期中の憲法改正を実現するには、今臨時国会が重要な局面となるためだ。

「今国会は憲法改正実現への試金石になる」

維新の馬場伸幸代表は25日の衆院代表質問でこう強調し、続く言葉で「『総裁任期中に憲法改正を果たせなかったら再選出馬はしない』と退路を断ち、改憲に立ち向かう覚悟はあるか」と首相に問いかけた。

その後質問に立った国民民主の玉木雄一郎代表も「任期中に憲法改正を実現するのであればこの臨時国会が勝負だ。憲法改正に向けた本気度をうかがう」とただした。

「試金石」や「勝負」という今国会の位置付けは、決して大げさなものではない。改憲の是非を問う国民投票は、国会発議から60~180日間の周知期間を設けることになっている。来年9月の実現を果たすためには、今臨時国会憲法改正案をまとめ、遅くとも来年の通常国会終盤には国会発議を行う必要がある。

ただ、国会発議へのハードルは高い。野党第一党立憲民主党は、憲法改正への後ろ向きな姿勢が際立つ。立民の田名部匡代参院幹事長は25日の参院代表質問で、首相の所信表明演説での言及に矛先を向け「憲法条文案の具体化を求めるような踏み込んだ発言をした。三権分立の観点から適切ではない」と断じた。

野党第一党を含む広範な合意を目指すのか。それとも、現状の「改憲勢力」による発議を狙うのか。いずれにしても、改憲を「党是」に掲げる自民党の覚悟が問われる。


玉木氏は25日、首相が党総裁任期中の憲法改正を目指す姿勢を改めて示したことを受け、「最後のチャンスはこの臨時国会だ。党側にも指示を出してもらいたい」と記者団に語った。(松本学)