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「JT-60SA」が初プラズマに成功 核融合実験   2023/10/24

「JT-60SA」が初プラズマに成功 核融合実験
2023/10/24 産経新聞

 

次世代のエネルギー源として期待される核融合の実験施設「JT-60SA」(茨城県那珂市)が23日、初めてプラズマの生成に成功した。量子科学技術研究開発機構(量研)が24日、発表した。

JT-60SAは日欧が共同で建設したもので、核融合反応を起こすのに必要な高温のプラズマ(固体・液体・気体に次ぐ物質の第4の状態)を発生させる実験装置。トカマク型というプラズマを磁場で閉じ込める方式の装置では現時点で世界最大だ。

2020年3月に完成して試験運転を開始したが、電気系統の不具合で21年3月に停止。補修を経て、今年5月に運転を再開し、プラズマの生成を目指していた。

今回の成功について、量研・那珂研究所トカマクシステム技術開発部長の東島智氏は、「各構成機器が連動して、システムとし機能することが実証でき、装置の基本性能が確かめられた」と話した。今後は1カ月ほどをかけて、プラズマの維持や性能向上に関する実験を進める。その後は装置を止め、本格的な実験に向けた設備増強を約2年かけて行う計画だ。