ippo2011

心のたねを言の葉として

イスラエル軍とハマス 軍事衝突 死者6400人超えに  2023年10月24日 5時16分

イスラエル軍ハマス 軍事衝突 死者6400人超えに
2023年10月24日 5時16分 NHK

 

イスラエル軍 大規模な地上侵攻へ準備
イスラエル軍ガザ地区への空爆を続けるとともに周辺に戦車部隊などを集結させ大規模な地上侵攻への準備を進めています。

イスラエル軍の報道官は23日「ガザ地区に深く入って夜間に戦車と歩兵部隊が襲撃を行い、テロリストの部隊を殺害した」と述べ、ガザ地区内で限定的な軍事作戦を行ったことを明らかにしました。

そのうえで「襲撃は行方がわからない人質についての情報を集め、居場所を突き止めることも目的だった」と述べ、人質についての情報収集も狙いだったと説明しました。

これに対しイスラム組織ハマスも23日、ガザ地区南部のハンユニスの付近で、境界線をこえて侵入してきたイスラエル軍の戦車1台とブルドーザー2台を破壊したとSNSで主張していて現地では緊張が高まっています。

 

死者は6400人超え
今月7日以降のイスラエルハマスとの一連の衝突では、イスラエル側で少なくとも1400人が、ガザ地区では5087人が死亡し双方の死者は6400人を超えています。

 

ガザ地区ヨルダン川西岸地区 子どもの死者1903人に
パレスチナの保健省は23日、今月7日にイスラエルハマスの一連の衝突がはじまってからのガザ地区ヨルダン川西岸地区での死者や医療状況について発表しました。

それによりますと、これまでに死亡したのは、ガザ地区で5087人、ヨルダン川西岸で95人だということで、このうち、双方あわせて子どもの死者は1903人にのぼっているということです。

そして空爆などにより全壊した住宅があわせて2万6684棟に上っているほか、イスラエル軍ガザ地区北部の住民に対し南部への退避を通告する中、これまでに140万人が住まいを追われたということです。

このうち68万人以上は親戚などのもとに身を寄せていて、7万人近くがおよそ150か所ある国連機関の学校に、10万人余りがモスクや教会などに避難しているということです。

医療体制のひっぱくや避難生活によって衛生環境が悪化するなか、皮膚病や下痢などの症状も確認されているとして、戦闘が長引くなか住民の健康状況のさらなる悪化が懸念されます。

 

ハマス さらに人質2人を解放
こうした中、ハマスは23日、エジプトとカタールによる調停を受けて、ガザ地区で拘束している外国人を含む200人以上の人質のうち2人を解放したと発表しました。

ハマスが公表した名前とこれまでに明らかになっている行方不明者の情報を照合すると2人はいずれも年齢が80歳をこえる女性と見られます。

人質が解放されるのは今月20日の、アメリカ国籍を持つ親子2人に続いて2回目です。

 

ガザ地区医療状況は悪化
双方の緊張が高まるなかパレスチナの保健省は、23日、一連の衝突が始まってからの深刻な医療状況の悪化を発表しました。

それによりますとガザ地区ヨルダン川西岸では、あわせて54人の医療関係者が死亡したほか、50台の救急車が攻撃をうけおよそ半数が使えなくなったということです。

またガザ地区では35か所の病院のうち10か所が空爆や燃料不足で機能停止に陥っているということです。

中には外科手術が麻酔無しで行われたり、携帯電話の明かりを頼りに行われたりしている例もあるとしていて人道状況の悪化に歯止めがかからない状態が続いています。