ippo2011

心のたねを言の葉として

「志賀原発敷地内に活断層はない」規制委が北陸電力の主張を了承、規制委調査団の判断覆る 再稼働に進展  2023年3月3日

志賀原発敷地内に活断層はない」規制委が北陸電力の主張を了承、規制委調査団の判断覆る 再稼働に進展
2023年3月3日 東京新聞
 
 原子力規制委員会は3日、北陸電力志賀原発2号機(石川県志賀町)の再稼働の前提となる新規制基準への適合審査会合を東京都内で開き、「敷地内に活断層はない」とする北電の主張が妥当だと判断した。2016年に活断層の可能性を否定できないとした規制委の有識者調査団の判断が覆り、再稼働に向け前進することになった。(高本容平)
 北電は14年8月に2号機の審査を申請。審査会合は16年6月から始まったが、有識者調査団が同年4月、隣接する1号機直下の「S-1」断層などの活動性を否定できないとの報告書をまとめており、審査は長期化した。
 北電は、断層を横断する鉱物の状態を調べる「鉱物脈法」に基づく追加データを提出して反論。23回目となる3日の審査会合では、調査の過程や結果を資料にまとめて説明。昨年10月の現地調査を踏まえ、原子炉建屋直下を通る「S-4」断層や、海岸部の「K-3」「K-18」断層の調査結果などを提示した。
 審査会合で、石渡明委員は「(北電が示した)膨大なデータに基づいて評価し直したところ、活断層ではないと判断できる、非常に説得力のある証拠がたくさん得られた」と評価した。
 北電は会合後、「再稼働に向けた大きなステップと受け止めている。1日も早い再稼働を目指したい」との談話を発表した。
 新規制基準では、12万〜13万年前以降に動いた可能性のある断層を活断層とみなし、その上に重要施設を建てることを禁じている。2号機では10本の敷地内断層の活動性の有無が焦点となっていた。