イスラエル軍 ガザ地区へ戦車などで限定的攻撃
2023年10月27日 NHK
イスラエル軍はイスラム組織ハマスが実効支配するガザ地区への空爆とともに前日に続いて、戦車などを入れて限定的な攻撃を行いました。
一方、ガザ地区の保健当局はアメリカのバイデン大統領がガザ地区での死者の数を疑問視したことを受けて、6700人以上の名前などを公開し、市民の犠牲は無視できるものではないと強く反発しています。
イスラエル軍は前日に引き続き、ガザ地区の中に戦車などを入れてハマスの拠点などに対する限定的な攻撃を行ったと27日、発表しました。
公開した映像では、少なくとも8台の戦車など軍用車両が移動している様子や建物への空爆の様子、そして軍の幹部らが作戦を指揮する様子が映っています。
部隊は作戦の終了後、ガザ地区の外に撤収したということです。
“地上侵攻 半数近く待った方が良い” イスラエルメディア
焦点となっている大規模な地上侵攻についてイスラエルの地元メディアが26日に行った最新の世論調査では、即時に始めるべきという人は29パーセントにとどまり、半数近い49パーセントの人が待った方が良いと答えていることがわかりました。イスラエル政府はカタールなどが仲介する人質解放の動きや国内世論の動向もにらみながら地上侵攻の開始時期を慎重に探っているものとみられます。
ガザ地区保健当局 死者数疑問視のバイデン大統領に反発
一方、ガザ地区の保健当局は26日、イスラエル軍による空爆などで死亡が確認されたとする人のうち6747人の名前や年齢、性別などをまとめた資料を公表しました。これはアメリカのバイデン大統領が死者の数を疑問視した発言を受けたもので、ガザの保健当局はSNSに「われわれの市民は無視できる存在ではない」と投稿するなど強く反発しています。