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心のたねを言の葉として

イスラエルは地上作戦準備 ガザ地区に支援物資も 2023年10月23日

イスラエルは地上作戦準備 ガザ地区に支援物資も
2023年10月23日 6時01分  NHK

 

イスラエルイスラム組織ハマスの衝突が続く中、ガザ地区周辺ではイスラエル軍が戦車に加えて軍用のブルドーザーも集結させ、地上作戦に向けた準備を進めています。

一方、ネタニヤフ首相は散発的な戦闘が続く北部のレバノンとの国境地帯を視察し、南部ではハマスと、北部ではイスラムシーア派組織ヒズボラという2つの戦線で戦っていると強調しました。


今月7日以降のイスラエルイスラム組織ハマスとの一連の衝突では、イスラエル側で少なくとも1400人が死亡し、外国人を含む200人以上が人質にとられている一方、ガザ地区では4651人が死亡し、双方の死者は6000人を超えています。

イスラエル軍の報道官は22日「政治レベルの決定に従い次の段階に移行するだろう」と述べ、地上侵攻を含む大規模な軍事作戦への準備が整っていると強調しました。

南部アシュケロンの郊外で22日にNHKが取材した際には、軍の拠点に戦車や装甲車などの軍用車両が集まっているのが確認できました。1週間前と比べて、がれきの撤去などに使われる軍用のブルドーザーが増えていて、地上侵攻を進める際に空爆で破壊された建物のがれきを撤去するなどの目的で展開しているものとみられます。

また、イスラエル軍ガザ地区で高い建物やトンネルなどハマスの拠点を狙った激しい空爆を続けていて、ハマスの武器製造拠点や指揮所を破壊したとしています。

これについてガザ地区の保健当局は22日午後にかけての24時間で266人が死亡したほか、ガザ地区の住宅の半数が空爆などの被害を受けたとしています。

北部ではヒズボラとも戦闘「われわれは2つの戦闘のさなか」
一方、イスラエルのネタニヤフ首相は散発的な戦闘が続いているイスラエル北部のレバノンとの国境付近に展開する部隊を視察し「われわれは2つの戦闘のさなかにある」と述べ、南部ではハマスと、北部ではシーア派組織ヒズボラと戦っていると強調しました。

イスラエルレバノンの国境ではこれまでにイスラエル側で8人が死亡、レバノン側で少なくとも30人が死亡し、緊張が高まっていて、イスラエル政府は国境付近に住む住民の避難も進めています。

ガザ地区での軍事作戦が続く中、ヒズボラが本格的に参戦すれば、イスラエルは2正面での戦いを強いられることになり、現地では緊迫の度合いが増しています。