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心のたねを言の葉として

2023-02-22から1日間の記事一覧

「キンセン」       谷川俊太郎

「キンセン」 谷川俊太郎 「キンセンに触れたのよ」 とおばあちゃんは繰り返す 「キンセンて何よ?」と私は訊く おばあちゃんは答えない じゃなくて答えられない ぼけてるから じゃなくて認知症だから 辞書を引いてみた 金銭じゃなくて琴線だった こころの琴…

「夕焼け」         谷川俊太郎

「夕焼け」 谷川俊太郎 ときどき昔書いた詩を読み返してみることがあるどんな気持ちで書いたのかなんて教科書みたいなことは考えない詩を書くときは詩を書きたいという気持ちしかないからだたとえぼくは悲しいと書いてあってもそのときぼくが悲しかったわけ…

咳一つしても明治の人であり

咳一つしても明治の人であり 桂 米朝