イスラエル首相、ガザ支援船団の阻止を称賛
2025年10月03日
【エルサレムAFP=時事】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は2日、ガザ支援船団を阻止したイスラエル海軍を称賛した。政府は乗船していた400人以上を拘束し、国外に送還する予定。(写真はギリシャのクレタ島近くのコウフォニシア島に停泊するガザ支援船団)
環境活動家グレタ・トゥンベリさんらが乗船した「グローバル・スムード船団」は、スペイン・バルセロナを出航し、支援物資を乗せてパレスチナ自治区ガザに向けて航行していたが、イスラエル海軍が海上で阻止した。トゥンベリさんが乗船していた船も航行を停止させたという。
ネタニヤフ氏は声明で、「数十隻の船が戦闘区域に入るのを防ぎ、イスラエルに対する非合法のキャンペーンを撃退した。最もプロフェッショナルかつ効率的に任務を遂行した海軍の兵士と指揮官を称賛する」と述べた。
イスラエルの当局者によると、41隻に乗船していた400人以上を拘束した。
イスラエル外務省は声明で「いずれも戦闘区域への侵入や合法的な海上封鎖の突破を試みることに失敗した」と述べ、「この挑発行為に関与する最後の船舶が一定の距離に留まっている。もし接近すれば、戦闘区域への侵入や封鎖突破の試みは阻止されるだろう」と警告した。
イスラエルは拘束した同乗者をヨーロッパに送還すると述べた。
ヨーロッパ各地で2日、イスラエルによる支援船団の阻止に抗議するデモが行われ、イスラエルに対する制裁を各国政府に呼びかけた。
スペイン・バルセロナでは、約1万5000人がデモ行進に参加し、「イスラエルをボイコットせよ。パレスチナに自由を」などのスローガンを叫んだ。マドリードでも約1万人が同様の抗議を行った。
イタリアでは、主要労働組合が支援船団への連帯を示すためのストライキを呼びかけた。また、数千人が街頭で、ジョルジャ・メローニ首相に支援船団の活動家を擁護するよう訴えた。
ベルギー・ブリュッセルの欧州議会議事堂前では約3000人がデモに参加。「包囲を突破せよ」と書かれた横断幕が掲げられた。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕