ippo2011

心のたねを言の葉として

日本は、原子力発電所で使ったウランやプルトニウムを再処理し、約95%を再利用しています

www.47news.jp

 

――そもそも高レベル放射性廃棄物とは何ですか?

髙畑さん:日本は、原子力発電所で使ったウランやプルトニウムを再処理し、約95%を再利用していますが、残り約5%に当たる再利用できない廃液はガラス原料と高温で融かし合わせてガラス固化体にしています。このガラス固化体が高レベル放射性廃棄物です。製造直後のガラス固化体は放射能レベルが高く、天然のウラン鉱石と同じレベルまで放射能が減少するには数万年以上かかるため、人間の生活環境に影響がないように長期にわたって安全に処分しなければなりません。そのために地下深くに埋める『地層処分』が必要なのです。

【高レベル放射性廃棄物って何?】
放射性廃棄物の処理イメージ

(NUMO提供)

――なぜ『地層処分』なのですか?他の方法ではダメなのですか?

髙畑さん:原子力発電が開始された1960年代から高レベル放射性廃棄物の最終処分については色々と検討されてきました。南極の氷の下に処分する氷床処分や海洋投棄は国際条約で禁止され、宇宙処分は高いコストと発射技術の安全性から非現実的と考えられています。
地上で管理する方法も検討されましたが、自然災害や戦争等の影響を受けるリスクも懸念されますし、数万年もの間、管理し続けることは、将来世代に負担を負わせ続けることになりますので、現実的ではありません。
その結果、『地層処分』が現実的で最も適切な方法であることが、国際社会の共通認識となっています。